ぽんさんぽんすけの日常、時々登山

育児や生活、山登り、趣味(DIY・家庭菜園)のことなどの備忘録です。

2015/9/18-23【裏銀座+笠ケ岳 縦走②】北アルプスの大パノラマを堪能する稜線歩き!@高瀬ダム~烏帽子~鷲羽岳~三俣小屋

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こんにちは、ぽんさん&ぽん助のぽんさんです(^o^)丿

ぽんさん&ぽん助の2015年 Best of 山旅となった裏銀座+笠ケ岳 縦走の②です。 前回の記事 で、裏銀座+笠ケ岳 大縦走の見所をお見せしたので、今回はさっそく1日目と2日目の山旅記録です。

 

 

登山データ

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◆1日目行程:7:40高瀬ダム(標高1272m)→13:10烏帽子小屋(標高2528m)  

◆行動時間:5時間20分 

◆最大標高差:約1256m 

◆歩行距離:約4.2㎞ 

◆2日目行程:5:50烏帽子小屋(標高2528m)→野口五郎岳(標高2924m)→13:00水晶小屋(標高2893m)→15:45鷲羽岳(標高2924m)→17:00三俣山荘(標高2547m) 

◆行動時間:約11時間 

◆歩行距離:約12.1㎞ 

◆山ごはん:裏銀座大縦走のごはん記録 

百名山バッチ入手場所:各小屋

 

 

Day1 高瀬ダム烏帽子岳~烏帽子小屋

前日、自宅近くの横浜から夜行バスに乗車。4,800円なのに3列シートで、最後尾だったため椅子を倒し放題!これからのハードスケジュールを考えると夜行の睡眠の質がかなり重要と思っていたのですが、とてもいい環境に恵まれました。

ぐっすり眠って、6時に起床。信濃大町駅で下車します。

下車後すぐに、登山口の高瀬ダムへのタクシー乗り場を発見。しかし、運賃が8,200円。1人4,000円か高いなぁ…と思っていたところ、高瀬ダムへ行きそうな二人組が!人見知りなぽんさん&ぽん助ですが、背に腹は代えられぬと意を決して話しかけ、相乗りで行くことに。1人2,000円となって、非常に経済的になりました♪ f:id:ponsanponsuke:20190605155019j:plain 5人分の縦走ザックを詰め込んだらトランク閉まらないよ、の図(笑)

f:id:ponsanponsuke:20190605155124j:plain 7:40 登山口の高瀬ダムを出発。 爽やかな青空、太陽の光で輝く湖水。これからの大冒険に心躍ります。

f:id:ponsanponsuke:20190605155209j:plain 登山口には、「北アルプス裏銀座登山口」との標識。いよいよです。

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ここからは、「北アルプス三大急登」の急登をあがっていきます。ただ、木の階段がしっかり組んであるため、登りづらさはさほどありません。食糧がたっぷり詰まって重ーい荷物を抱えているぽんさん&ぽん助でしたが、それ以上に夢とロマンがつまったザックを裏銀座に連れて行けることの喜びの方が強くて、難なく登れました。

 

f:id:ponsanponsuke:20190605160031j:plain 余裕かましてタヌキごっことか(笑)。 ・・・なんてことをしてるうちに、つきました!烏帽子小屋。 (本当は5時間半かかってその間にドラマもあったけど、表銀座の稜線に早く行きたいのでここでの話は駆け足でお送りします・・・笑)

  f:id:ponsanponsuke:20190605160126j:plain 13:10 烏帽子小屋に到着 順調にコースタイム通りの時間で着きました。 やはりテント泊の荷物があると(しかも今回は4泊分!)どうしても足が重くなってペースが乱れがちですが、この急登でもコースタイムを守れたのは収穫です。

  f:id:ponsanponsuke:20190605160231j:plain こういう秋らしい景色もあり、心が和みます。

f:id:ponsanponsuke:20190605160315j:plain 時間に余裕があるので、今日のクライマックス烏帽子岳の前に、ひとまず甘酒とおしるこ飲んでひと休み。 この日は連休前日の平日であり、北アルプス奥地の小屋ということもあって、周りでテント泊している登山客は2-3組でした。ぽんさん&ぽん助は、ゆったりとした空間の中で、甘酒・おしるこブレイクを楽しみました。

・・・・・・そして、テントで休んでいたぽんさん&ぽん助が目覚めたのは、16時(!)。 甘酒・おしるこブレイクの後、なんと2時間後も寝ていた計算zzz

慌てて烏帽子岳に向かうぽんさん&ぽん助。 地図上だとコースタイム30分だから、すぐに行って帰ってこれるだろうと思っていたら・・・。 f:id:ponsanponsuke:20190605160420j:plain あれ?

f:id:ponsanponsuke:20190605160526j:plain あれれ・・・?

f:id:ponsanponsuke:20190605160618j:plain あれれれれ・・・!!?? と、遠い・・・絶対に60分で往復なんてできない・・・泣

実は地図の読み間違えで、片道45分かかる道だということが後から判明。 もうテントで目覚めた時点で、THE ENDだったんですね。。。

ということで、岩場で日没を迎えるのは危険なので、烏帽子岳はあえなく断念。こんな凡ミスで登頂を逃すとは、悔やんでも悔やみきれません。いずれ必ずや、登りたいです。

しかしこの烏帽子岳、周辺の名山の影に隠れていますが、なかなかの名山だと思います。二百名山にとどめておくのがもったいないくらい、どっしりとしていて、何か魔力を感じる岩山でした。(ひょっとすると進●の巨人のごとく、岩をはがすと巨人が現れてくるのでは・・・と思ってしまうほど)

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Day2 烏帽子小屋~野口五郎小屋~水晶小屋~鷲羽岳~三俣蓮華小屋

今回のルート最大のポイント、裏銀座核心部の縦走路。なんと、コースタイムで10時間。危険箇所はなさそうだけれども、最大200mものアップダウンがあって、テント泊の荷物をもって歩くのはなかなか足に堪えそうです。 しかし、左手には槍ヶ岳表銀座、右手には水晶岳や読売新道の大パノラマが広がっており、アドレナリン出っぱなしの稜線歩きになることは間違いないでしょう。待ちに待ったこの縦走路。楽しみです!!

 

2日目行程:5:50烏帽子小屋(標高2528m)→野口五郎岳(標高2924m)→13:00水晶小屋(標高2893m)→15:45鷲羽岳(標高2924m)→17:00三俣山荘(標高2547m) 行動時間:約11時間

 

f:id:ponsanponsuke:20190605161342j:plain 5:50 烏帽子小屋を出発。 2日目、最初からやらかしました。寝坊です。コースタイムで10時間もある行程なのに、スタートが6時。かなりヤバい。しかも、途中にある小屋はこの時期かなりの混雑で宿泊NGとなることも予想されます。 でも、そこは若さゆえでしょうか、「頑張って気合いで歩く」という謎の戦略を立てて、いざ出発です。

f:id:ponsanponsuke:20190605161420j:plain 烏帽子小屋近くのヒョウタン池。鮮やかな紅葉と、靄の中にたたずむ幻想的な池。 荒れ狂う大山行の前に、心を洗われたひとときでした。

f:id:ponsanponsuke:20190605161515j:plain ・・・が、歩き始めて20分、早速ガスに囲まれちゃいました。北アルプスの大パノラマはどこへやら。 ぽんさんの雨男っぷりがいかんなく発揮されます(泣)

そして、横から殴りつけるように吹いてくる風。左右に風を防ぐ木々がないため、己の身で風を受けながら歩き続けるしかありません。鼻と耳が凍傷になるかと思うくらいの寒さでした。まさに、北アルプスの洗礼。

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ガスと風で苦戦するぽんさん

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ぽんすけも戦っております
歩き始めてまだ30分なのに、登山終盤の急登のような疲労感ただようぽんさん&ぽん助のこの姿。。。(本当に、一歩一歩が重かった!)

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スターウォーズに出てきそうな景色の中歩きます

先が見えない・・・。わかるのは、急登がまだまだ続くということだけ(滝汗)。周りが見えなさすぎて、三ッ岳のピークを見逃すという失態も。。。(すみません、言い訳です)

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視界悪すぎ!!笑
7:27 お花畑展望コースへの分岐

我々は出会うことができませんでしたが、時期があえばイワギキョウ、タテヤマリンドウなどの高山植物を見られるとのことです。

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あの向こうの景色が見たい、、、
あいかわらずの、ガスの中。

f:id:ponsanponsuke:20190605162324j:plain 我慢して歩くこと2時間。。。 ようやく、ようやく、太陽が顔を出してきてくれました!! 晴れ間が広がるにつれて、風もやんでいきます。

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ブロッケン現象
ブロッケン現象が見えました。

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晴れてきたーーー!!
体がぽかぽかしてくるのと同時に、気分も晴れやか爽やかに。 太陽って、偉大!こんなにも人を幸せにしてくれるとは(笑)

 

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徐々に姿を現し始める山々。
天気が回復するにつれて雲間から見えてきました、燕岳や大天井岳を要する表銀座縦走路。その先には、槍ヶ岳の姿も。この表銀座をずーっと左手(方角的には東)に見ながらの稜線歩き。本当に贅沢です。表銀座も歩いたことのあるぽん助は、大天井岳の思い出にひたってしばしうっとり。

f:id:ponsanponsuke:20190624210022j:plain そして、目の前に広がるのはこの登山道。テンション上がらないはずがない。

澄み渡る青空、体のすみずみに染み渡るように吹き流れる風、北アルプス奥部の神秘的な世界に思わず惹き込まれました。 稜線を歩きながら、神秘的な気持ちになったのは人生で初めてです。 f:id:ponsanponsuke:20190624210131j:plain

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f:id:ponsanponsuke:20190624210245j:plain 9:01 野口五郎小屋に到着 まだまだまだまだ先が長いので、ここはささっと済ませます。 ちなみに、野口五郎小屋はぽん助の念願だったそう。名前に惹かれて一度は来てみたかったらしい(笑)

 

序盤2時間でかなり体力を使いながらも、なんとか野口五郎岳に到着。 直前で晴れ間が広がったおかげで、目の前には北アルプスの山々の大パノラマが広がっていました。

  f:id:ponsanponsuke:20190624210329j:plain 右を見ると、水晶岳~読売新道。

f:id:ponsanponsuke:20190624210428j:plain 左を見ると、西鎌尾根~槍ヶ岳

ここの魅力は、北アルプスの大スターたちを一望できる大パノラマ。槍ヶ岳奥穂高岳、燕岳、焼岳、双六岳、笠ケ岳、鷲羽岳水晶岳。そして、それらを繋ぐ、標高3,000m級の稜線。いまいるこの地点から、これらの山々に一本道で繋がっている。それを思うと、不思議と高揚感がわき、長い長い登山道でも「歩いてやろう」という気力がわいてきます。

裏銀座」という言葉からはイメージが付かないくらい、超壮大な景色です。

 

  f:id:ponsanponsuke:20190624210504j:plain そして、こちらはこれから歩く山々&稜線。 水晶岳、ワリモ岳、鷲羽岳

壮大な景色だなあ…と感慨にふけるとともに、壮大な行程すぎて、愕然とします(コースタイムにして5時間30分…)。

 

 

f:id:ponsanponsuke:20190624210533j:plain 意外とアップダウンがある&4日分の食料が重いので、なかなかペースが上がりません…。 でも、右を見ても左を見ても、うっとりするほどの絶景。この幸せをかみしめながら、一歩一歩、足を進めます。 たまーに振り返ったときの、この稜線美にもうっとり。

  f:id:ponsanponsuke:20190624210600j:plain 槍ヶ岳とかっこつけぽんすけ。

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槍ヶ岳100選」とかあったら15選くらいは裏銀座から出るんじゃないかってくらい、槍ヶ岳写真には事欠かない登山道でした。

f:id:ponsanponsuke:20190624210811j:plain 11:42 東沢乗越を通過 このあたりから水晶小屋までが、試練。50-100mの標高差で、アップダウンの繰り返し。次の休憩地点である水晶小屋は目の前に見えているのに、まったく近づけない。。。

疲労が蓄積してきて、ぽんさん&ぽん助もほぼ無口でした。記事もサイレントモードで(文章なしで)お送りしますので、どうぞ。

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12:30 水晶小屋に到着 ついに到着しました、水晶小屋。コースタイムより遅れること30分、当初の計画より遅れること1時間30分。なかなかに絶望的なスケジュールです。

水晶岳までピストンして、この日は水晶小屋に泊まる、という選択肢も考えましたが、なんと水晶小屋は満床で宿泊NGとのこと。シルバーウィーク初日の12時だというのに、すでに満床ってどういうことですか…。秋の北アルプス、恐るべし人気。

なので、水晶岳に登ることはあきらめ、先に進むことに。また次回、黒部五郎岳水晶岳あたりを縦走するときにリベンジしようと思います。

f:id:ponsanponsuke:20190624211118j:plain ということで、遅めのお昼ごはん。お餅の醤油煮です。 これは腹持ちよくて、この後4時間の山行を支えるエネルギーをくれたのでGoodでした!(ただし、フライパンをきれいにするのが面倒くさい)

 

腹ごしらえを済ませて、13時すぎにスタート。

地図上、右手奥には、「日本最後の秘境」と呼ばれる雲ノ平エリア。 北アルプスの中でもアクセスが難しく2泊以上で組まないと行けないところなので、今回楽しみのひとつでした。

・・・が、正直なところ、あまり記録・記憶がありません(汗)。

水晶小屋~ワリモ岳~鷲羽岳~三俣小屋は、3時間のコースタイムの中で50m下って50m上がって30m下がって80m上がって370m下るというえげつないアップダウンを繰り返すルートだったため、無我夢中で歩いていて、カメラとかあんまり触っていません。この頃にいたっては、もう槍とか水晶とかの絶景も特効薬にならなかったようです(苦笑)。

数少ない、残存する記録&記憶はこちら。 f:id:ponsanponsuke:20190624211256j:plain 出水平方面。黒部五郎岳は雲に隠れちゃってます。

f:id:ponsanponsuke:20190626165503j:plain 雲ノ平に向かってさけぶ、ぽん助。ちょうどよく、雲海も見えます。(ダジャレデワアリマセン)

f:id:ponsanponsuke:20190626165541j:plain 残念ながら、この急登のてっぺんに鷲羽岳の標識はありません。これは、ワリモ岳。鷲羽岳の前の中ボスです。鷲羽岳と間違えて最後のHPを振り絞ってしまうと、次のラスボスまで持たないので要注意(経験談)。

f:id:ponsanponsuke:20190626165632j:plain ワリモ岳のてっぺんに先に着いたぽん助から「これ、鷲羽岳じゃなかった…泣」と言われて心折れたぽんさん、の図。

f:id:ponsanponsuke:20190626165701j:plain 鷲羽岳山頂への急登。 登っているときはとてもそれどころではなかったですが、振り返ってみると、ナイフリッジのごとく切り立った尾根に感動すら覚えます。こんな登山道を歩けたことは幸せです。

f:id:ponsanponsuke:20190626165949j:plain 15:35 ついに、鷲羽岳山頂に到着 疲れとガスとでほとんど記憶がない(汗)。

f:id:ponsanponsuke:20190626170133j:plain えーっと、なんのポーズかはご想像にお任せします…。場所は、鷲羽岳です。

f:id:ponsanponsuke:20190626170347j:plain ものすごーくちっちゃいですが、今日テント泊する三俣蓮華小屋が見えます。ここから350m下っていくとか…滝汗。

f:id:ponsanponsuke:20190626170417j:plain 16:40 三俣小屋に到着。 小屋手前には樹林帯っぽいところがあって暗いと迷いやすいので、なんとか日の入り前に到着できてホッとひと安心でした。

 

2日目は、実働10時間半、総歩行距離12.1mの縦走でした。元々は水晶岳アタックまで行く予定だったのでさらに負荷が高いわけですが、結論、テント泊で烏帽子小屋→三俣小屋に行くのは、体力に自信がないとなかなか難しいです。北アルプスの裏世界を牛耳ってるだけあって、かなりの猛者です。この裏銀座

ただ、北アルプスの大パノラマを堪能できる稜線、雲ノ平を眺める稜線など、終始見どころ満載であり、縦走好きであれば夢見心地になれるルートなので(夢見心地になれる体力的余裕があるかどうかは別ですが)、ぜひ体力をつけて挑戦されることをオススメして、ぽんさん&ぽん助は寝袋へINしたいと思います。

 

f:id:ponsanponsuke:20190626170510j:plain テント場から見た、夕暮れの空。 疲れた身体に優しく染み渡る空でした。

 

 

 

裏銀座笠ヶ岳 大縦走2日目おわり。

 

 

 

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